2021年03月25日

マイナンバーカード保険証をウチもやる、やるはずなんだけど・・・

マイナンバー保険証関係の資材が送られてきた

いや、資材は良いんだけど

肝心の“カードリーダー本体がまだ届いていない”のですが(´・ω・`)



今は名目上“保険証番号の確認”とされているものだけれど、
いずれはこのシステムにそのまま乗っかる形で“オンライン処方せん化する”ことが間違いないと踏んでいたから、ウチは他と比べてかなり早い段階で申し込んでいたと思う
当初の予定では1月頃には届いていて、2月にテストをして、3月辺りから運用開始の見通しだったような記憶があるが、なんやかんやもう4月になる
機器によって早い遅いがあるとは聞いていたが、それにしても遅い、、

それどころか先行テストした医療機関での試運転がてんでダメだったとニュースにも出てしまっていたので、今さら機器が届いたところでどうにもならないかもしれない

もうグダグダすぎ(笑)

新しいことにトラブルは付き物とはいえ、
さすがに国としてやることとなれば官僚という、自分たちの様な庶民には及びもつかぬ優秀な方々であるから大丈夫、みたいな変な安心感を抱いていたが、単なる理想的願望というか、甘い幻想だったのかもしれない

ことにこの日本においてはもう少し上手いことやれるものだと思っていたが
この件然り、大本のマイナンバーの不手際やLINE経由の漏洩の件然り、ITやデジタルに弱すぎないか??
少し悲しくなってくる
posted by うたまろう at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動日誌

2021年03月24日

ニラちゃん

色んなニラちゃんがいるみたいだけれども

やっぱり一番は“はなぶし”ニラちゃんだな!
posted by うたまろう at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ふとした思い付き

2021年03月17日

アレジオン(エピナスチン)DSについて、これを読んでもらえれば大丈夫なのかダメなのか大体わかるハズな記事

エピナスチンのドライシロップについて、昨日の未明あたりから一部のメディアが
『小児の抗アレルギー剤に遺伝子を変異させる可能性がある物質が混入した』あるいは『発がん性物質が混ざりました』
などといったエキセントリックな表現による報道を行っている。

あくまで個人的な見解となるが、結論から言ってしまえばこれらの過激な報道は
一顧だにする価値のない提灯記事だといって差し支えない
ヒトの目を引きたいがための、いわゆる“飛ばし記事”と言われるもの以外の何ものでもない

とはいえ、大多数の、化学的・薬学的な知識を持たない大多数のヒトからすれば
『ニュースでこう言われていたら、、』
と不安になるのは当たり前
実際に、これを現に使用している、あるいは過去に使用していた患者さんの間に不安が巻き起こってしまっている。当薬局としても積極的に対応に当たる必要性を感じている

まず、結論から言ってしまおう
lucifer.jpg“大丈夫だ、問題ない”

私の冗長な文書に耐えられない時間の無い方、
もしくは直感的に安心を感じたい方は下記をご覧いただければ一目瞭然です
まずは本来のエピナスチン
IMAG0148.jpg

そしてWAL1725
IMAG0149.jpg

・・・違いに気づきましたか?
このとおり、元々安全性が確立されているエピナスチンの構造式のうち、
ただ一か所が酸化しているだけの変化物
それくらい、多少混じっていても安心でしょう?

・・・だめ?それでは安心できない、なるほど。
では、ここからはきちんと、皆が“大丈夫なんだ”と納得できるための根拠を並べていこうと思う

先日の記事でも触れていたが、そもそもの発端はエピナスチンのドライシロップ製剤において
先発メーカー・後発品メーカーを問わず、その副生成物であるWAL1725CLなる物質が許容値を超えて混入してしまったということ

ここでまず留意いただくべきは“許容値を超えて”というフレーズ
つまり許容値以下であればOKとされている物質であるということであり、その存在が即発がん性を示す、とはならないものであるということ
もうこの時点で安心性60%くらいなのではないか

話を続けよう
そもそも発がん性物質とは何なんだろう?

医薬品における発がん性の有無については“変異原性試験”と言うテストが用いられる
変異原性試験とは正常な細胞へのダメージ性(発がん性)や、生殖細胞へのダメージ性(催奇形性)を問うもので、発がん性が認められればその認可は難しくなるが、中には細胞毒性を有しつつもメリットが上回るので限定的に承認される薬剤も存在する(抗がん剤や、話題になったアビガンなどがこれに当たる)

そして先に正式に医薬品として認可されているアレジオンは、小児にも使われるくらいだからもちろんこの試験はパスしている
ところが、その結果の詳細については次の様な結果が記載されている
変異原性試験
ネズミチフス菌42)を用いた復帰突然変異試験で,TA1538 株で弱い陽性反応が認められたが,そ
の他は陰性であった43)。また,in vitro の染色体異常試験44,45)で弱陽性がみられたが,一定の
傾向を示す結果ではなかった。in vivo の染色体異常試験 (ハムスター46)),小核試験 (マウス
47)) 及び不定期DNA 合成試験 (ラット48)) は全て陰性であった。以上の結果を総合的に判断する
と,本剤がヒトにおいて変異原性をきたす可能性はないものと考えられる。


よく見ると変異原性試験においてはしばしば陽性反応が見られているにもかかわらず、
総合的に見てこれはヒトに対する発がん性を持たない、と評価されている
すなわち変異原性がある=発がん性物質とは限らないということが分かる

一方、今回取り沙汰されたWAL1725については“ICH-M7ガイドラインにおけるクラス2”とされているようだ
QSAR_03_02.jpg
このクラス2とは【細菌においては変異原性を認めるものの、実験動物により発がん性が立証されたものではない】という、なんともグレーゾーンな存在
白ではないが黒として完全に排除するものでもない、ではガイドラインに従って許容値以下の摂取となるように管理しましょう、と定められたものである
そしてその許容値を今回超えてしまったのが本件、ということになるが、実はこの基準値自体がかなり厳しいものとなっている
例えばそれは、その物質を将来何十年とかけて毎日続けて服用しても、何も起こらないくらいの超微量に

正直、今回の許容値超えがいかほどなものかは分かっていないが、
こういった厳しめの基準値が防波堤となっているので基準値超え≒即健康被害となりにくいようになっていることは確かだ
この辺りについては今後、いかほど超えてしまっていたかについて続報が有ればもう少し判断材料になるがやや手詰まりなので別の視点に移る

アラート構造
Fig5.jpg
変異原性を起こす可能性のある化学物質というものは、おおよそ上記のいずれかを有してる
渦中の1725はどうだったか?
IMAG0149.jpg

lucifer.jpg
うーん、セーフ
というか、エピナスチンとほぼほぼ同一の構造式なのだから、
もしも1725が発がん物質なのであれば元のエピナスチンも発がん物質になってしまう
という、やや無理やり感がありつつも背理法的な理屈でこの1725の安全性が保障されることになる
(ここが個人的に安心感95%↑)

・・・いかがでしたでしょうか


今回のポイントは可能性がゼロではない限りは“可能性がある”と言えてしまうこと
そして、今回問題となったメディアの報道は、これを恣意的に悪用して
決して嘘ではないけれども、かといって真実でもない報道を行っていた、と個人的に振り返っています

少々汚い例えにはなりますが、そもそもこんな論法が成り立つのであれば
『しょうたろうがかいた汗(;´∀`)には発がん性が含まれている可能性がある』
ということもその通り(絶対にありえないとは言い切れない)であるし、
『しょうたろうが今後、我が国の総理大臣になる可能性がある』
ということも同じくありえない事ではない、、、ということです


我々は、医療ミスの対策として学ぶ機会があるヒヤリハットの法則とか、マーフィーの法則などで
『ゼロではない以上、それが起こる危険性があるので気を付けましょうね』
といったことを何度も何度も言われるので簡単には騙されませんが、
そうではない方々にとってはそれに気づくか、気付かないかで大きく事態の捉え方が変わった可能性が高いと見ています

何を信じて良いのか、自分で考え、自分で決めるというのはとても大事なことです
信じられるメディアの見極め方としては、
まさしくここで私が延々と述べたようなことをきちんと明示するメディア、
あるいは“これくらいの基準値でした”“発がん性の可能性についてはこれくらいです”
と具体性を明示するところ、といったところであると思いますが

果たしてどれほどのメディアがこの件をきちんと最後までやりきるのか

・・・その動向を一緒に見守っていきましょう
posted by うたまろう at 13:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動日誌