薬局業務における意思決定の質・スピードを底上げするべく、
まずはロジカルシンキングを全スタッフに
〇〇シンキングと言えば今や雨後のタケノコの様にうじゃうじゃひしめいているけれど、
結局のところはこの“ロジカルシンキング”と、あとは“クリティカルシンキング”のツートップ・・・
あるいはそこに“ラテラルシンキング”くらいまでを含めての3トップが誰にでも扱える、現実的なツールなのではないかと考えている
ロジカルシンキングと言えば御馴染みのソラ・アメ・カサ
空を見上げると曇っている(事実)
ひと雨来るのではないか(推測)
濡れたくないので念のため傘を持って出よう(判断、対策)
・・・という様に、事実という確かな事象を根拠として、
それを元にさらに推察を重ね、結論を出す思考方法
これが上手く使える様になると、まぁ論理的に考えて行動できるということだけど
それの何がイイの?と言われるならば、
自分自身の行動、考え方についてきちんと説明がつけられるようになることと答えたい
〇〇という行動を起こしたことについて、それはどうして?と聞かれたとしても『なぜならば△△であるから〇〇すべきと考えた為です』と説明ができること、
それはなぜそう思ったの?と問われたとしても『なぜならば、☆☆ということが実際に起きていたからです』と事実を交えて説明できること、
それは医療現場のみならずあらゆる仕事において絶対不可欠なスキルだと個人的に思っている
当薬局のテーマの一つでもある“どの分野においても活躍できるヒトを育てる”には欠かせない要素だ
その一方で、ただロジカルなだけではとても足りないとも思っている(特に、調剤薬局では)
保険調剤においてはまず、我々の拠り所となる“処方せん”について
【この処方せんはそもそも正しいの?】と考える事から仕事が始まる
・・・これってまさにクリティカルシンキング(批評的思考法)そのものの考え方だ
クリティカルシンキングそのものについては“こういうものだ”という説明が難しいが、
少し前から挙げている〇〇バイアスとか、〇〇効果といったようなヒトがヒトである以上避けられない無意識的な思い込み等を念頭に、常に間違っているかもしれないという批評をしながらの思考法、と言えば大よそ正しいかな?
そう書くと“ではまずクリティカルシンキングから身に付けるべきでは”と思われるかもしれないが
結局のところ、そもそもロジカルに物事を捉えられなければ批評もへったくれもないもので
とにもかくもロジカルは大切、ゆえにロジカルを優先している
ただ、実際は実務において“あれ?これって正しいのかな?”という普段から私自身が行っている思考パターンについては無意識的にトレースしてもらってるので、あとはロジックさえ確立できれば格段に意思決定力が向上することは間違いないと思っている
ただロジカルシンキングの落とし穴としてはやはり
“自身で組み立てたロジックに酔ってしまう危険性”を孕んでいることか
実際に『私は☆☆という状況から△△と考え、結果〇〇としましたがそれが間違っていましたか?』
とヒートアップする現象はこれまでもしばしば起きたことがある
さながら、小さな子供が自分で組み立てた積み木などを、誰かがうっかり崩してしまったときの反応のように
自分が組み立てたロジックを、自分自身で批評するのは本当に難しいと思うが、
作ったモノを親に壊されては怒っていた子どもも、そのうちいずれ
自分で壊し、壊してはまた作る遊びをするようになる。
それは成長の証であり、同じように自身でくみ上げられたロジックを自身で批判的に吟味できるようにもなれるはずだ
そしてそのきっかけはおそらく、患者側や他の医療従事者の視点に立ってモノゴトを考えられるようになった時だろう
それはまさしく“ラテラルシンキング”の領域だが、今日は疲れたのでここまで。
何よりまず、自分自身でロジックを組み立てられたことにグッジョブb!しましょう
それではオヤスミなさい